業務用に用いられるガラス容器はプラスチック容器が普及した現在も、薬品や食品の分野で用いられることが多いです。これはガラス素材が変質しづらい安定性の高い素材であることに加え、プラスチックよりも熱に強く密封しやすいという理由もあります。とりわけ長期間保存されるジャムや佃煮といった加熱製品は、熱いまま密封することで雑菌の増殖を抑制する方法が古くから用いられており、粘度の高い食品は冷却にも時間がかかるので、熱いまま小分けできるのはメリットです。もちろん、プラスチック容器も耐熱性に優れる製品は少なくありませんが、ガラス容器の方が分子レベルでの密度が高いので、香りや炭酸ガスなどをより長期間逃さない点が優れています。

食品製造に於いて業務用ガラス容器を用いる場合、大量生産するなら金型からのオーダーメードも採算に合う方法ですが、100個単位など小ロットで調達する場合、既成の規格品を使う方が省コストです。現在はインターネットを介した業務用通販に複数の企業が参入しているので、規格品であっても選択肢は多いです。オリジナリティを出すためには瓶に社名や商品名の印刷ができるサービスを利用することも可能ですが、業務用ガラス容器はプラスチックや紙製の容器と比べるとロゴの印刷にコストがかかります。ラベル印刷は瓶に直接ロゴを入れるよりも安価なので、オリジナリティの演出は販売規模や採算性に合わせて検討していくのがよいでしょう。